特別攻撃とは
特別攻撃。なにが「特別」なのでしょうか。そして、志願なのか命令なのかと現代人はそこで逡巡するけれども、彼らも血の通った人間でいよいよ人生の大輪の花を社会で開こうとしたときに、そのつぼみの根元から断ち切られたのです。「悠久の大義」という美辞麗句で死を強要したのは誰か。それは何のために。「隊員様方の葛藤」という視点から紐解き、彼らのこころ、苦しみ、そしていのちの重さを考えます。
関行男海軍中佐
特別攻撃により亡くなられた関行男海軍中佐や、壮絶な人生を歩まれた関行男海軍中佐のご母堂様の人生から、「生きること」とは何か、「死ぬること」とは何かを考察します。
卒業しては殺されていく
海軍兵学校の士官たちの苦難の時代。士官になり活躍する夢を抱きながらも、無能な君主が推し進めた戦争によって前線へと次々送り込まれては生命を失うことを余儀なくされました。軍人だから、兵隊だから「死ぬのが当たり前」と考えてよいものか、いのちの尊さを振り返ります。
関行男海軍中佐の苦しみ
前線の軍人さん方兵隊さん方の多くは死と隣り合わせで、誰一人楽な死に方をなされなかった。みな苦しく辛いもので比較もできないものだけれども、初めての特別攻撃隊の隊長職を押しつけられた若い関行男海軍中佐の苦しみは、ほかの軍人さん方兵隊さん方と次元が異なるのです。「前代未聞」の特別攻撃で初めて隊長を任された、関行男海軍中佐のこころの葛藤を読み解き、いのちの意味を考察します。
「階級」は本当に人間の価値と引き換えになるのか
軍人さん方兵隊さん方は、秩序だった命令系統を維持するために階級で輪切りにされているけれど、そもそもその階級でいのちの価値を測れるのでしょうか。偉かったら素晴らしい人で、それなりに必ず功績があるといいきれるのでしょうか。初戦で突然殺された兵隊さんは。そして死んだら特別進級させればそれでよいとするのか。軍人さん方兵隊さん方のいのちの重さを考えます。
関行男海軍中佐のご母堂様の苦しみ
関行男海軍中佐のご母堂様の戦中戦後を通した苦しみ。戦争が親子に残した深い傷あとを通して、「幸せに生きるとは何か」を考察します。
静まりかえった石鎚村
石鎚村の栄枯衰退は、人口減少社会の縮図のようにも思えます。村の盛衰から歴史の教訓を考えます。
関行男海軍中佐のご事績（年表）
誰もやったことがない中で誰にも相談もできず、死を命令された関行男海軍中佐。隊員様方と死ぬ準備をし覚悟を決め、敵みつからず帰投してまた死ぬ道程を繰り返す。５回殺されるに等しい地獄と苦悶のなかで立派に任務をやり遂げられました。
関行男海軍中佐のご事績に触れる
関行男海軍中佐のご事績とゆかりの深い地をご紹介します。歴史の空気を感じ、いのちの尊さを考えます。